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ちょうど小学校の修学旅行から帰った晩だった。

台所で母親から「いつ逝ってもおかしくないってお医者さんがおっしゃって帰った」と聞かされた。
一人だけ幾分遅れて取り始めた夕食は母の作る春巻きだった。

一足先に食べ終わった祖母が、祖父の寝ている座敷に行った。
「おとうさん、おとうさん。……あれ、息をしていないよ」


その晩、祖父は86で亡くなった。
はっと気づけば40年も経っていた。
その祖父からもらった腕時計がある。
昔アメリカにでかせぎにいったときに買ったものだそうで、「60年くらい前のものだが、これはな、白金だぞ」と言われたその四角い腕時計はウォルサムの手巻き式のものでカバーのガラスを開けると長針短針とは別に秒針が取り付けられていて、当時の自分には「これがストップウォッチだったらかっこいいのに」位にしか思わなかった。
とはいえ、舶来の腕時計は、子供の目にもアンティークで、いくら時計がほしい年頃でも、おいそれと腕につけて友達に見せびらかすことはできなかった。

結局その後も、うっかりおとしては大変(何しろ落として止まってしまい、長いこと動かなかった。)と大事にしまっておいた。
10年ほど前に、たまたま近所の時計屋に持ち込み修理を依頼したら、天心(推奨を削って創る心棒のようなもの)が折れているので、仲間に声をかけて作ってもらいますのでと大仰になってしまったことがある。

2週間ほど経ってからか、見事に再生。
時計屋のおやじさん「10万なら、わたしが買いますよ。日本にはそんなに残っていないものでしょう。アメリカのウォルサム社製のものです。いい状態です。」とほとんど来歴のわからなかった祖父の時計を鑑定してくれ、折り紙までつけてくれた。彼は「結婚式や、晴れの席にお使いになるといいですね」と褒めてくれた。

その後も、なかなか使う機会はなく、大切にしまってある。

祖父の命日になると、いつもその時計を思い出す。未だ健在、ねじを巻くと懐かしい音がする。

今日の練習
23:08~23:20 室内
丹田功

薬が切れて2,3日が経つ。
夕方あたりから右足首が痛み出した。
明日から泊まりがけで出張。
しかも、お客さんの案内で山開きしたばかりの富士山を5~6合目まで歩かなくてはならない。
なかなかすてきなタイミングだ。
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もう八月…

日本の命日

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